矯正歯科
Medical
矯正専門の認定医による“矯正歯科”
矯正歯科
矯正歯科とは、一般的には悪い歯並びをきれいに治す治療のことをいいます。歯並びの美容的な改善をするだけではなく、発音障害を改善すること、前歯で食べ物をしっかりとかみ切ることや奥歯で食べ物を噛み砕くこと、全身とかみ合わせのバランスを調整すること、歯のガタツキをなくすことにより歯の清掃性を良くして、歯の寿命を延ばすという予防的な効果も持ち合わせています。さらに、成長期のお子さまには、顎、顔の適切な成長発育を促す効果もあります。きれいな歯並びが、あなたの、そしてお子さんの将来を明るくします。
矯正治療の流れ
①無料相談
歯並びに関する悩みや疑問にお答えします。歯の生え変わりの経過を観察することもできます。
②精密検査と治療方針の決定
レントゲン写真、歯の型とり、口腔内診査を行い、診療の期間や方法をお話します。(計2回の通院が必要です。)
③装置を歯面、口腔内に装着
治療計画に従い2~3回にわけて装置を合わせていきます。
④月に1回の通院
1ヶ月(若しくは2ヶ月)に1回の調整で約2~3年通っていただきます。忙しい方でも心配ありません。
⑤装置の撤去
治療が終了すると装置を外しますが、後戻りが起こりやすくなります。そのため、後戻り防止のために、自分で取り外しのできるプレートで夜間を中心におこないます。
矯正治療の費用
■精密検査と治療方針決定 税込22,000円
■小児矯正(小学生~) 税込440,000円(舌側ワイヤー 片顎 +税込44,000万円)
■成人矯正(中学生~) 税込880,000円
■小児矯正と成人矯正 税込440,000円+税込440,000円
■毎回の処置料金 税込2,200円~税込5,500千円
■3歳からの受け口矯正 税込110,000万円
■舌側矯正は片顎につき +税込220,000万円
不正咬合の種類
叢生(そうせい)
歯がでこぼこに重なり合っている状態です。歯磨きしにくく、虫歯、歯周病になりやすい歯並びです。3歳ぐらいから床矯正できます。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上の前歯が極端に前に出ている状態です。放置しておくと、出っ歯になります。3歳ぐらいから床矯正できます。早めの治療をお勧めします。また、上下の前歯がともに極端に前に出ている状態の上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)もあります。
下顎前突(かがくぜんとつ)
下の前歯が極端に前に出ている状態です。放置しておくと、受け口(反対咬合)になります。3歳から床矯正できます。早めの治療をお勧めします。
過蓋咬合(かがいこうごう)
咬んだとき上の歯が前に深く被さっている状態です。顔が短く見えたり、歯が過剰に接触するため歯を傷つけます。3歳ぐらいから床矯正できます。
開咬(かいこう)
口を閉じても前歯に隙間ができ、咬めない状態です。食べ物を咬み切れず。放置しておくと、唇が閉じれなくなります。大人になってからではかなりの難矯正になります。3歳ぐらいから床矯正できます。早めの治療をお勧めします。
交叉咬合(こうこうごう)
上下の咬み合わせが部分的に反対になっている状態です。咬合の歪から将来的に顎関節症、頭痛、腰痛、肩こりを誘発します。大人になってからではかなりの難矯正になります。3歳から床矯正できます。早めの治療をお勧めします。
子供にやさしいあごを広げる矯正治療 ―床矯正とは
床矯正は、取り外し式の拡大装置である「拡大床」を使った子供にやさしい非抜歯の矯正治療です。あごの成長を利用します。歯列不正を綺麗にするため、拡大床であごを広げて行きます。取り外し式なので学校に行く時や食事の時など必要な時にいつでも外すことができます。拡大床はプラスチックのプレートで出来ており、そのプレートにスクリュウやスプリングなどの調整機構のついた構造になっています(図1~5)。スクリュウをネジで回すことにより(図6,7)、プレート自体を拡大して広げ、その負荷でゆっくりとあごを広げて歯を動かし、歯並びを綺麗にして行きます(図8)。拡大床は、歯型を採り、作成します。
また、床矯正は「1期治療」または「前期治療」と呼ばれ、基本奥歯の6歳臼歯2本(上下4本)と前歯4本(上下8本)が綺麗に生えそろうまでを見ていきます(図9)。普通のブラケットを張り付けて行う一般矯正治療とそこは同じです。そのあとの側方歯群と呼ばれる前歯と6歳臼歯の間の歯4本(上下8本)と6歳臼歯のさらに後ろから生えてくる12歳臼歯2本(上下4本)の歯並びは、「2期治療」となります。床矯正は、あごを広げているので、大抵の場合はほぼ綺麗に並びます。もっと綺麗な歯並びにしたいと言う方は、2期治療をされると良いでしょう。
2期治療について(床矯正が終了した後の仕上げ矯正)
2期治療についてですが、2期治療は床矯正後(1期治療後)に行う一般矯正で、およそ11~12歳以降くらいから始めます。すべての方が必要と言うわけではありません(床矯正で治療を終えた場合は必要ありません)。過度の不正咬合の場合や床矯正の開始が遅かったり、そのため床矯正中に年齢がかさんで犬歯が永久歯に生え変わってしまった場合、床矯正だけでは歯並びを綺麗にすることが困難な場合があります。その様な場合、2期治療が必要になることがあります。例えば、1期治療後、まだ多少歯のでこぼこが残って気になる場合、一部歯の向きが異なっている場合、さらにもっと歯並びをビシッと綺麗にしたい場合などは2期治療が必要です。2期治療は一般矯正と同じでブラケットを歯面に張り付けて行います。当院では透明のブラケット(図10)を使用するので思われるほど目立ちません。治療期間はケースにより異なりますので、その都度ご説明させて頂きます。
当院では、「小さなころから歯並び綺麗」を目標に歯を抜かない非抜歯による取り外し式の装置を使った「床矯正」を行っております。
そもそも歯列不正の原因は、成長不足による「あごの小ささ」に原因があります。生えてきた歯の大きさは生涯変化することはありませんので、あごのサイズが小さければ歯が並ぶスペースがなく、いわゆる「叢生」と呼ばれる「でこぼこ」状態の歯並びになります。また、それ以外にも様々な歯列不正を起こします。

よって、歯列不正を綺麗にするためには、まず「あごを広げてあげる」ということが重要です。あごを広げることによりスペースができ、歯がきちんと並ぶようになります。あごの成長を適切に促進してあげれば歯並びは自然に整っていくものです。

そのために行う矯正治療を「床矯正」と言い、用いる装置が「拡大床」です。あごの大きさを正常な発育へと導くことにより、歯並びを綺麗にします。床矯正は、単に歯並びを綺麗にするだけが目的ではなく、成長発育を促進させることから、「予防矯正」や「歯列育成矯正」とも言われ、歯並びを「育てていく」矯正です。

あごの成長が悪いと、歯並びや咬み合わせが悪くなるだけでなく、咬み合わせが悪いことにより体の重心、バランスが取れず、姿勢も悪くなります。きちんと咬めないと、必然的に咬む回数と咬む力が減るため、脳に刺激が行かず、集中力も低下します。また、あごが小さいと舌の動きが悪くなり、口呼吸にもなります。その結果、虫歯の多発、体力の低下、免疫機能の低下、内臓の活性が悪くなり、精神的余裕がなくなります。このようなことから、落ち着きがなく、キレやすい性格になると言われています。

あごの成長が悪くなっているのは、近年の食文化にあります。やわらかい食事が多く、咬む回数が減っています。食べ物を咬まずに飲み物と一緒に飲み込んだりしていませんか?また、テーブルで食事をすることが多いことから椅子に座るため、足が床に届かず宙ぶらりんのままで咬むため、あごに力が入っていません。あごの成長が悪いということは、あごの筋肉の発育も悪くなるので、持続して開口もできません。虫歯の治療の際、たった10秒すらじっと口を開けることができない状況が多いのです。

ここで大事なことは、矯正治療(床矯正)は「できるだけ早く行う」のが良いということです。成長期である時期も利用するので、あごの成長が止まる前に始めることが重要です。今まで、「うちの子の歯並びは大丈夫でしょうか?」と矯正治療の相談をして、こんなことを言われたことがありませんか?
「今はまだ早いです。何もすることはありません。もう少し様子をみましょう。」
「まだ永久歯が生えてないので早すぎてできません。」
「永久歯が生えてきたら、治るかもしれません、様子をみましょう。」
「抜歯が必要なので、永久歯が生えてから、矯正しましょう。」
「こんな小さい時期から矯正しても意味がありません。様子をみましょう。」 etc.
などと・・・ 本当にそうでしょうか?

乳歯の状態で咬み合わせがずれていると、顔の形がゆがんだまま成長してしまいます。永久歯の歯並びだけをみるのが矯正ではありません。顔の形がゆがんでしまってから歯並びだけを整えても、それこそ意味がありません。ゆがんだ顔の形を治すことは至難のわざです。「様子をみましょう。」などとのん気なこと言っていては悪くなるばかりです。可能な限り早く始めることが重要です。あごの状態や乳歯の歯並びをみて、永久歯のおよその状態がわからなくてはプロではありません。

もう一度言いますが、様子を見ていては、永久歯が生えてから歯を抜いて矯正することになります。こうなっては「普通の矯正」しか出来ません。悪くなってからでは、成長が止まってからでは、手遅れだということを知っておいてほしいのです。

とは言うものの、矯正治療は自費治療になり、実際問題治療費もそれなりに掛かります。経済的に可能であるならば、できるだけ早く始めてあげて下さいと言うことです。